二面性

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わたしは、アレクとすんでいる。
こだかいおかの、ちいさないえに。
「アレク、かいものにいってくるわ。」
「わかったよ、ねえさん。」
しゅうににど、かいものにいく。
すこしはなれた、まちのいちばへ。
いえにつくと、アレクがいる。

いつものように、いえをでる。
いえについても、アレクがいない。
やがてアレクが、いえにつく。
うごかなくなり、つめたくなり。

わたしは、それをきりわける。
かじり、むさぼり、またほおばる。
すすり、のみこみ、またなめる。
すべてわたしに、おくりこむ。

いつものように、いえをでる。
すこしはなれた、まちのいちばへ。
しらないひとに、よびとめられる。
いいえ、それはひとちがい。

わたしはサーシャ。
わたしは、アレクとすんでいる。
わたしだけの、このいえに。

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Comments (5)

• 

  光の表現素晴らしいですね。

  02-22-2016 07:28 裕2525 (104)

• 

  何だか恐ろしいようにも感じるポエム？ですね。
  言葉遊びの様なゴロが良く、数回読み返しましたが・・・

  02-22-2016 10:46 lilu (24)

• 

  ＞裕 様
  ありがとうございます。
  光芒と影がありながら、光が当たっている花びらが欲しくて、こういう描写になりました。
  
  ＞lilu 様
  アレキサンドライトという、当てる光の波長で色が変わる鉱石がありまして、
  それをモチーフに連々と書いた文章です。
  アレキサンダー、アレクサンドルの愛称に、アレク、サーシャがあるので、
  「擬人化して」「一つになる」という形式を取るなら「食す」かなと。
  （ホラーであるような、憑依のイメージです）
  3〜7文字で一区切りになるようにして、読みやすくなるようにはしたつもりです。

  02-29-2016 00:28 ぼーもあ (12)

• 

  単なる可愛らしい梅の花の写真に納まっていないところが、実にオリジナリティがあって素晴らしいです。

  02-29-2016 22:01 A-1 (18)

• 

  ＞A-1 様
  梅は去年まででわりとやり尽くした感があるので、
  今年はフラッシュや太陽光で遊んだつもりです。
  さて、来年はどうしましょう。

  03-06-2016 23:35 ぼーもあ (12)

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